【追憶の彼方~過去と未来の約束~・Short Story】世界で一番(御影聖ルート前提)

2014年4月5日土曜日

Short Story 追憶の彼方

t f B! P L
追憶の彼方~過去と未来の約束~の聖の小さい頃の話です。

続きからどうぞ。





僕の理想のカップルって言うと、祖父と祖母だった。
孫の僕が言うのもなんだけど、お互いを思いあっていて
なんというか、本当に幸せそうに見えたんだ。

あれはいつのことだったか、
「どうして祖父は祖母と結婚したのか?」
って兄さんが祖父に聞いたことがあった。

御影の祖父
「バカを言え、ばあちゃんは世界一美人なんだぞ。」

御影 樹
「ばあちゃんが世界一美人?うっそだー!
じいちゃん、目がおかしいんじゃないのか?」

御影 聖
「確かに、ばあちゃんは優しいけど。
世界一美人?それはさすがに言いすぎだよ。」

もちろん、祖母のことは大好きだったけど……
当時の祖母はもう年をとっていたから、
子供の目にはひいき目で見ても、世界一美人には思えなかった。
それなのに、ムキになって言い続ける祖父がなんだかおかしかった。

御影の祖父
「お前たちにとってそうは見えなくても
じいちゃんにとっては、世界一美人なんだ。」

御影 樹
「あ、俺知ってる!
こういうの恋は盲目っていうんだよな!
本で読んだ!」

自信満々に兄さんが言い放った後、
祖父の怒りの鉄拳が兄さんにお見舞いされた。

御影 樹
「いってー!!」

御影の祖父
「ま、おまえたちには、まだわからないだろうな。」

御影の祖父
「誰かを本気で好きになったとしたら、その人が自分にとって
世界一美人になるんだ。」


御影 聖
「……僕は別に誰かを好きになったことがないからわからないや」

御影 樹
「聖はガキだな~」

御影 聖
「じゃあ樹兄はあるの?」

御影 樹
「当たり前だろ?そのくらいあるさ」

御影 聖
「じゃあ誰だよ、言ってみろよー!!」

御影 樹
「なんで聖に教えなくちゃならないんだよ!」

御影の祖父
「こら、ケンカをするのは止めなさい!!」

御影の祖父
「きっと、聖にもわかるときが来る。」

御影の祖父
「だから、聖にそういう人ができたら大切にしてあげなさい」

祖父は、祖母のことを
本当に大事に思ってるんだなっていうのがわかった。

この時、決めたんだ。
僕もこんな相手ができたら、きっとずっと大事にする。
いつもそばにいて僕が守るんだって。

―――そして今、僕の隣には君がいる。


 
「先輩、何笑ってるんですか?」

御影 聖
「別に、大したことじゃないよ。
ちょっと昔のこと思い出しちゃって」


 
「良く言いますよね~。
思い出し笑いする人って……」

御影 聖
「エロいって?」

御影 聖
「そうかもね。
じゃ、遠慮なく襲われる?」


 
「ええええ、遠慮しときます!!」

御影 聖
「そんな全力で拒否しなくてもいいのに。
残念だなあ。」

世界で一番好きな人は、世界で一番かわいい。
今では、祖父の言っていたこと、よくわかるんだ。




★あとがき★

祖父大好きっ子、御影兄弟でした。
実はゲームとリンクしているお話だったりします。

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